2012-02-14

航空宇宙軍史シリーズ / 谷甲州

ダンテ隊長が大変かっこいい。

以上、終わり。

と言いたいくらいかっこいい。
イケメンではない(はずだ)し、立ち居振る舞いはガサツでダサい(はずだ)。明記されてないのでわからないが。
女性にはもてないが仲間には信頼される男、という感じか。
こういう上司をもった部下は大変だ。無茶に付き合わされて大迷惑こうむりつつ、大文句たれつつ、それでも自分の命を預けるに足る相手と信じてついていってしまうんだろう。
そのダンテ隊長が信じて命を預けた上司が山下准将。・・・
という死を前提とした連鎖がある。死へ向かう連鎖。結局は軍隊なのだ。

太陽系全体に人間の居住域が広がった未来、地球と外惑星との間で長く続く紛争、テロ。
おおまかには殺伐とした話だと思うが、語り口がぶっきらぼうながら明るい。そして主要登場人物の命がだいたい、危機一髪で助かる(例外もある)。そのうえめげないダンテ隊長が雰囲気をさらに明るくしてくれる。
だからダンテ隊長が死んだ話は悲しかった。(たしかシリーズ初登場でお亡くなりになる。後に出版されたのは隊長生前の話)

未来の太陽系を舞台にしたSF小説だが、宇宙での戦闘描写がものすごく現実的だ。花火大会みたいな爆発は起こらない。
地味すぎる。渋すぎる。さすがにエンジニア作家。
最近はやりの技術系マンガを読んだら、この小説シリーズをふと思い出した。


2012-02-02

Stornello / Verdi

かわいい。
この娘、ふられた。ヤツは浮気性なわけだ(くだらない男だった)。
ちょっと泣いたりもしたけど、もう平気。気合い入れた。
ヤツとうっかり出会ったりしても、上からにっこりできる。ヤツにわからせてやれる。
「も、アンタなんか眼中にないから。悪いけどあたし、人気ありすぎちゃってちょっとタイヘン。アンタごときがモテるとか言うのとレベル違うかな? ふ」
ということを表情一つでわからせてやれるわけだ。

この強がり、プライド、前向きさ、かわいらしさ。

ヴェルディがこの娘にプレゼントしたリズム、溌溂として愛らしい。
最後の三連符はとくにかわいい。ちょっととがらせた唇。パッチリみはった大きな瞳。首をかしげてみたりして。