2012-06-21

ドレミパイプ(Boomwhackers) ~意外な効果

叩いて鳴らす、筒状の楽器。
直径数センチの筒を握れて手首または腕が動かせる人なら誰でも、簡単に鳴らせる。軽いしね。
カラフルな色。長いのや短いの。
そのうえ、手、肩、お尻、脚、そのへんにある物、などさまざまな場所を叩いて音が出せる。だからパフォーマンス楽器としてとても楽しい。
ここまではよく知られた、この楽器の魅力。

そしてもう一つ。ドミソなどの和音を響かせた時、ある意外な効果が現れる。

泣いてる赤ちゃんが泣きやむのだ。


赤ちゃんを対象にした音楽遊びで用いて、のべ100人を超す赤ちゃんに聴かせてきた。
全ての赤ちゃんが静かになり、目をみはり、吸い込まれるように聴き入る。
ぐずっていたり、泣きわめいていたりする最中でも、和音が響いている間だけ、シ~ン・・・

音がやむと、「そうだった、オレ泣いてたんだよ」と思い出すのか、また泣き出す子もいる。(ここらへん、かわいい)

なぜ泣きやむのだろう?
和音で鳴らした時の、あの独特のボワンッ・・・と広がる倍音の中に、赤ちゃんの聴覚に非常に訴える波長があるのかな?
誰か、聴覚の研究者さんとか零歳児教育の研究者さんとかが、調べてみたら面白いんじゃないかな。もう誰か調べてるのかな。

ちなみに、単音ではほとんど効果なし。和音でないとダメなようだ。
最も効果大なのは、通常音域のセットではなく、ベースセットという長~いやつで低音和音を響かせた時。
通常音域のセットにオクタベーターというフタ状のものを取りつけたら、たぶんベースセットと同じ効果が得られそう。

2012-06-10

大きな前庭 / クリフォード・シマック

長いこと本棚の奥にしまってあって、何年ぶりかに取り出して読んだ。

ほっとする。
ただ本棚にあるというだけで、ほっとする本。クリフォード・D・シマック。

アメリカの農夫たち。大地とともに生きる農夫たち。
風と、日照りと、雲と、雨と、おんぼろ自動車とポンコツ農機と、犬や馬やスカンクや、とうもろこしやチーズ。
そんな彼らが、全人類を代表する。銀河系宇宙に対して。
宇宙からやってくるあまたの客人が地球で降り立つ駅は、農夫の粗末な家。
「こんにちは」「はじめまして」を言う相手は、全人類を代表するアメリカの農夫。
折れない心をもっている。大きな愛情をもっている、土地や作物や隣人や…自分のまわりのすべてに。

1950~60年代SFの明るさ逞しさが、すこし懐かしく、切なく、まぶしく見える。
「人間を信じている」と読める。
良心を、かな。根っこのところでの道義心、かな。
人間は未来をより良いものにしていくはず、と。人類はより良く成長するはず、と。

シマック、ごめん。今どうだろう。わたしたちは。
根っこのところでの道義心は、今どうだろう・・・