2012-01-01

砂漠 / 伊坂幸太郎

無人島に一冊だけ本を持って行くとしたら、何を持って行く?

ありがちな問いだ。
そんな問いを見かけるたび、反射的に「サン=テグジュペリの『人間の土地』」と思う。

『砂漠』に登場する西嶋君は『人間の土地』に思い入れをもっている。だから同志みたいな気がしなくもない……ホントか? うーん…?

高校生の時に読んで以来、『人間の土地』に最愛賞を贈呈している者としては、西嶋君の(あるいは伊坂さんの?)読みかたにはちょっと違和感がある。当然だがわたしとは違うので。
まあ人それぞれだ。

伊坂幸太郎さんの小説はほとんどが気持ちよく読めるが、『砂漠』はとくに。西嶋君が仮想同志かもしれないから…というより、主人公の大学生たちに共感をおぼえてしまうから。
この本を読んでいると、今まさに過ぎてゆく時というものが、あたたかく大切に感じられる。