二十年ちかく前かな、米朝師匠の高座を初めて生で聞いた。あの時の笑い体験は、自分の人生すべてを振り返ってもちょっと比較できるものが無い。
自分の体が細胞とかそんなもので出来てるんじゃなく、「笑う」というただその行為だけで成り立ってるみたいだった。
その時の噺が『天狗裁き』
そう長い噺ではない。かなり単純な話だ。
だが経験の浅い噺家さんには演れないのではないか…
「間(ま)」というものがどんなに凄い芸か、あの時の米朝師匠から学んだ。
ただ黙って無表情に座っている姿が、どんなに可笑しいものか。
間の後の一瞬の咳払いがどんなに可笑しいものか。
You Tube でいくつか米朝師匠の天狗裁きが聞ける。
http://www.youtube.com/watch?v=CqYoGa6mQRk
これは冒頭に文字解説があり、わかりやすい。テンポがやや若い感じがするが。
http://www.youtube.com/watch?v=Kpty8ZikfQk
http://www.youtube.com/watch?v=wUmoNU_ZpJw
これは自分の記憶にある「間」に近い。
前半・後半に二分割されているのと、冒頭の枕が途中からになってるのが残念。
でもやはり映像は、生の空気とは違う…