2013-03-06

枕草子 / 清少納言

日本史上もっとも好きな人物は? と訊かれたら、答えは「いない」
だが、日本史上で2番目に好きな人物は? と訊かれたら「藤原隆家」だ。

なぜ2番目か。
言葉にするとあやふやな感じになるが… 1番好き!と断言するには、歴史上に大きな働きを残したわけでもないし、新たな道を切り拓いたわけでもないし、何かを成し遂げたわけでもないし、、、、
だが隆家卿より好きな日本史上の人物はいないので、1位無しの2位。

その藤原隆家の活躍を読める書物は、あまりない。
数少ない書物の一つが「枕草子」

1000年前の女性のミーハーっぷりを知るには、この本は最適。
清少納言さんは1000年前の美形ウォッチャーだ。頻繁に登場する美形は、隆家の兄の伊周。頭中将・藤原斉信。頭弁・藤原行成。そしてラスボス・藤原道長。
別格は、清少納言の雇い主でありクイーンである中宮・定子様。このうえなく讃えられている。

隆家少年は定子様の弟にあたり、ほんの数回だが「枕草子」に登場する。
おそらくやんちゃ少年で清少納言さんの好みとは違ったのだろう、登場回数は少ない。だが印象的な描写で、人となりがよくわかる。


美形についてだけでなく、ほとんどあらゆることに言及する清少納言。その審美眼の厳しいこと。
男性の立ち居振る舞い、女性の内面がにじみでる言動、
貴族の乗用車、庶民の家、月の光、鳥の鳴き方、虫の動き、等々すべてにダメ出しが。
蠅に文句をつける彼女。…その気持ちはわかる。

ちょっといらいらすることがある時など、枕草子を読むと、なんとなく笑えてくる。
ああ大昔から私達は似たようなことにイライラし、感動し、難癖をつけ、気にし、喜び・・・続けてきたんだなあ、と思う。