曲名『ジプシーの女』と訳される。ドニゼッティの歌曲。曲の後半はドニゼッティらしくアジリタが軽やかに踊りまわる。
だがこの曲のしびれるような高揚感は、アジリタによるものではないのだ。
冒頭のダイナミックなユニゾンに導かれて、決めゼリフ! それに続くのは、抑揚のないメロディ。ドラマティックな和音を従え、女王のような威厳で立つ。
この冒頭数十小節だけでこの主人公の、一人の人間としての誇り、何ものにも縛られぬ自由、大地を踏みしめて立つ強さ、が押しよせてくる。
生きている喜びが燃えたつようだ。生命力に圧倒される。